昨日、当事務所のお客様から相談されて驚いたことがあります。
そのお客様は設立してまもない、社長様も私と同年代の法人です。
今のところは下請工事が主な業務内容になっています。
不況対策のひとつとして、市発注の公共工事の施工については
下請業者を選ぶ際にも、市内に本店を置く業者を優先しなくては
ならなくなってしまった。
という悩みを、贔屓の元請業者様から打ち明けられたというのです。
すぐには解決できる問題ではありませんので、取りあえず、今後の
対応策について少しだけ打ち合せして、昨日のところは終わりました。
その後で浜松市のHPをチェックしてみると、確かに下記ような文書が
掲載されています。
ちなみに、浜松市の公共工事についての情報は、
ここをクリックすると
閲覧することが出来ます。
言うまでもないですが、公共工事は市民の生活にとって絶対に必要な
ものです。
無用なハコモノは別として、道路や橋やトンネルが無ければ、車社会の
私たちには何もできません。
また発注する市として、地元の業者を優先することは、市内でお金が
循環するという意味で、重要なことだろうと思います。
しかし民間の業者が公共工事を行なう際には、価格、技術力、信用等
色々なことを考慮して、下請業者に発注していることと思います。
公の仕事を責任を持って行なうためには当然のことです。
その際、本店がどこにあるか、というのは重要なポイントにはなっていない
だろうというのは、一市民としても容易に想像が出来ます。
しかし「そうは言っても市役所からのお達しだから」ということで、仕方なく
普段は付き合いのない下請業者に仕事を発注する、という事態が、
もしかしたらすでに起こっているのかもしれません。
経済対策、良質な工事、自由競争・・・色々な事が絡んでいて
これは難しい問題です。
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(参照文書 ※一部省略してあります)
建設工事業者各位
市内業者への下請負等の優先発注について( お願い)
浜松市では、かねてより建設工事の発注にあたりましては、本市
経済の活性化や市内業者( 浜松市内に本店を有する者) の育成・振
興及び地域雇用の促進を図る観点から、市内業者への発注を優先し
てまいりました。
また、今般の経済危機を乗り切るため、様々な緊急経済対策を推
し進めているところでございます。
このような中、地域経済の活性化を図るため、「地元でできるもの
は、地元で」を大原則として、建設工事を始めとし、施設維持管理
などの業務委託や物品の調達にあたっては、市内業者を最優先に発
注しております。
建設業を営まれている皆様におかれましても、このような状況を
ご理解いただき、公共工事に限らず、受注された建設工事の一部を
下請けにより施工する場合は、できる限り市内業者に発注してくだ
さいますよう、特段のご配慮を賜りたくお願い申し上げます。
また、建設資材の調達にあたっても、市内業者へ発注していただ
きますよう、併せてお願いいたします。
なお、工事を下請発注する場合には、適正な価格で契約するとと
もに、下請代金を適正な期間内に支払うこと等、下請契約の適正な
履行に努めてください。